世界遺産富岡製糸場のある群馬県富岡市。その小高い丘の上にドラゴンフルーツのハウス栽培をされているマルイ農園さんがあります。
合計750坪にも及ぶハウスの中は12月でもとても暖かく、何よりドラゴンフルーツが生き生きと枝を伸ばし、赤々と熟した大きな実を付けていました。
お話を聞かせてくだったのは園主の伊早坂 進さん。70代なのだそうですがお肌がツヤツヤなのにまず驚きました!
伊早坂さんは胡蝶蘭や輸入野菜など他にもいくつかの事業をされている中、農業の課題でもある、収穫時期にしか収入が得られない事を何とか出来ないかとたくさんの試行錯誤を重ねて来たそうです。そんな中、奥さんの故郷でもある台湾でドラゴンフルーツを食べて体調が良くなった人に出会いました。
栄養が豊富でビタミン類の他にもミネラルがたくさん含まれ、食物繊維はバナナの約65倍!しかも糖分が果糖ではなくブドウ糖という事を知り、飽食の時代にこれからの人々を救うスーパーフードとなると思い苗の輸入を試みたそうです。
海外で農業指導などもされた経験のある伊早坂さんは、台湾は胡蝶蘭やドラゴンフルーツなどの農産物に政府が積極的に取り組み、品種改良をしている事も知っていたため、台湾のものが1番良いはずと思われたそうです。
ですがワシントン条約や様々な条件がなかなかクリアにならず、2年の歳月をかけてやっと輸入に成功。それから約5年。有機栽培での肥料や水や温度の調整、そして何よりもハウス栽培にかかるエネルギー費用、色々な課題にチャレンジしながらご家族でやって来られました。
収穫や出荷担当はお嫁さんの愛ちゃん。
大き目のハットにロングブーツ、とっても素敵な農業女子。小さな姉妹、わかばちゃん、ふたばちゃんを育てながら、お仕事をされています。
番場 「ドラゴンフルーツ、毎日食べているんですか?」
愛ちゃん 「はい!もちろんです。子供たちも!
実は、子供が便秘が酷くて病院に通っていたほどなのですが、ドラゴンフルーツを食べるようになって治ってしまったんです。 本当に嬉しかったです。」
番場 「子供たちも好きなのですか?」
愛ちゃん 「はい!毎日食べています。
ワレを食べたことありますか?熟しすぎて割れてしまったものなんですが、これ最高に美味しいので是非食べてみてください。」
その場でお母さんがワレを切ってくださいました。
包丁から水分がしたたり落ちるほどのみずみずしさ、手で皮をむいてそのままいただきました!甘い!そして味が深くて美味しい。
南国の果物がこの地でしかも12月にこんなにおいしくいただけるなんて・・・本当に驚きでした。
そしてもう1つ驚いたのは、お母さん担当のサボテンや多肉植物。
よく見ると全てドラゴンフルーツの茎の上に多肉植物が生き生きと育っています。間引きしたドラゴンフルーツの茎を利用して育てているのです。
ここでもドラゴンフルーツの驚きの生命力を感じました。
まるでドラゴンフルーツの花か?と思ってしまうような挿し木もあり、とてもユニークでした。
園主の伊早坂さんは常に農業に対して、そして次世代へどうしたら良い形でバトンタッチが出来るかを考え、太陽光やバイオマス発電などなどにも積極的に取り組み、地域連携でのプロジェクトに参加しているそうです。
伊早坂さん「設備にお金をかけてしまうとどうしても継続が難しくなってしまう。なるべく経費を掛けない運営が1番大切。そして、何よりも自分の信念を持ってやり抜く事が大事だと悟った。」と語ってくださいました。
夏は花が咲いてから収穫まで約1ヶ月、冬になると約2ヶ月かかるのだそうです。8月ごろに熟すものが1番美味しいとの事。
私もドラゴンフルーツを育ててみたくなり、来年の春に苗を分けていただく約束をしました。
伊早坂さんの信念、探求心、そしてご家族の温かい想いがいっぱい詰まったマルイ農園のドラゴンフルーツ。是非、皆さんもこの感動を味わってみてください。
ドラゴンフルーツ マルイ農園
〒370-2453 群馬県富岡市宮﨑739
公式通販サイト